見習いたい!わかりやすい「パワポ資料作成」のルール(社内資料編)

サラリーマンの基本である「資料作成」。
ここでは、特に「社内向けの資料」について、わかりやすくコスパのよいパワポ資料を作るために必要となるルールを紹介します。

「資料の目的」を考える

「プレゼン」か「社内資料」か

この話をするときに、私が必ず確認するポイントですが、その資料の目的は何ですか?入口を間違うと出口も間違えるので注意が必要なわけですが、

  • 大人数やお客様に向けて発表を行う「プレゼン」なのか
  • 単なる「社内での会議資料・説明資料」なのか

まずはここをキチっと押さえましょう。なぜなら両者は「かなり大きく」作成のルールが異なるからです。今回は「社内資料編」なので後者の話をします。プレゼンについてはまた別途。

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対象としているランクはどこか?

なお、、同じ「社内説明資料・打ち合わせ資料」でも、説明しようとしている対象ランク(役職)も押さえておきましょう。こちらも作り方に影響します。

  • 社長や役員に向けの「意思決定」の資料なのか
  • 課長や部長以下での会議・打ち合わせ資料なのか

資料作成の「3つの原則」

まずどのような資料作成においても重要となる「3つの原則」があります。これを無視した資料は誰も見る気をおこしません。

  • 誰が見ても「短時間で理解できる」こと
  • 展開が「ロジカル」であること
  • 文字は「大きく・少なく」、資料枚数は「最小限」であること

要するに、「理解しやすくシンプルである」ことが重要なわです。

具体的な作成ルール

具体的なルールは「内容整理に関するもの」と「見た目に関するもの」の大きく2種類に分けて考えたいと思います。


最初は「内容整理」に関するものから

まずは「文字」でまとめる

実はここが一番重要なんですが、ダメな人ほど最初から多色のキレイなパワポを作ります

でも、よく考えてください。最初から色付けをする画家はいません。まずは下書きをしてから色付けに入るはずです。

同じように考えると、

  • この資料の目的・ゴールは何か?
  • この資料・会議で議論すべき課題(論点)は何か?
  • いつまでに何をどうしたいのか?

を簡単に文字にまとめて頭を整理すべきだということです。

会議ではこれを「アジェンダ」にすれば、メンバーの相互理解が深まり、効率的な会議運営ができます。もっといえば、これはパワポでなくてもいいくらいです。

情報量を絞る

人間が一定の時間で理解できる情報量には限界があります。それを超えると「消化不良」となり、会議や打ち合わせの満足度は極端に低下します。

なお、「かたまり」として情報を削るという観点もありますが、一つの情報に余計なことを書かないことも重要です。例えば、「グラフ」一つとっても、本当に必要な情報だけ記載します。横線・縦線などむやみやたらに記載したグラフなんて、見たくないですよね。。。

とにかく、多くを記載したい気持ちをグッとこらえ、理解をしてほしい情報に絞るのが良い資料への第一歩です。

簡素かつ最小限にまとめる

上記が整理出来れば実際にパワポの作成に移りますが、とにかく「簡素(シンプル)に」そして「最小限(ミニマム)に」まとめます。一つの会議にパワポを20枚とか作るヤツは正直「無能」です。「数枚で本当に書きたい内容を網羅する」が出来ないと、資料作成だけで時間が過ぎますし、コスパの悪い仕事になってしまいます。

まして、「社長や役員向け」であれば、3~4枚にまとめるべきです。彼らはイライラ症です・・・


次に、見た目に関するもの

「フォント・サイズ・色」を決める

こちらは非常にシンプルです。これ以外を使う必要を感じません。

  • フォントは「メイリオ」一択サイズは「最低12ポイント」
  • 説明対象のランクが上がる」につれフォントサイズを上げる
  • 主な色は3色まで

最低12ポイントと書きましたが、一部に細かい注釈を書きたいのであれば別ですが、そうでないなら14ポイントでも十分(タイトルは18~20ポイント)。さらに「社長や役員向け」であれば、16ポイントスタートにすべきです。なぜなら彼らは老眼だからです。

そして色を絞りましょう。勘違いしている方が多いですが、華やかな資料は集中力を削ぎます

「空白」を作る

資料には必ず空白をしっかり確保します。ギチギチの資料は最初から見る気を失います。

ムダな「リード」は書かない

パワポ資料の上部に、下部を要約する目的で「リード」をつける人がいます。それ自体は問題ありませんが、大した意味もなく”やっつけ”でつけるのはスペースの無駄使いです。

書くならちゃんと意味を持たせて書き込みましょう。

「資料内のつながり」を大事にする

パワポ資料の1ページ目で記載したものについて、詳細や別紙をつけたい場合は、ちゃんとそのつながりが出るように(詳細〇)(別紙〇)と記載をしましょう。そのためには、ちゃんとページ数を打つことも基本になりますね。

見た目で「100点」を目指さない

これは本当にみんなに言いたい。相手が社長であろうが、部長であろうが、結局は「社内資料」。
内容さえキチっと記載してあれば、見た目で100点を目指す必要はありません。パワポは芸術ではありません。「見た目60点の資料」を早く作ることが大事!

これがわからない人間が、「色・形」や「てにをは」などに時間をかけるわけです。横からみてて本当に効率が悪いなぁと感じてしまいます。

繰り返しですが、今回のテーマは「社内資料編」。結局は社内です。

具体的なイメージ

ここでは具体的にイメージをしやすいように、以下のような3ページの資料を例にとってみたいと思います。

1ページ目は、打ち合わせなどの目的や論点、スケジュールなどをアジェンダ化

色も不要ですし、日本語だけのほうが理解が進みます。もちろんメイリオ14ポイント以上、タイトルは20ポイントです

1ページ目からの連続性で(別紙1)とタイトルを付けます。

リード文やグラフ・表も必要な分だけ、大きくシンプル。「空白」もしっかりと。

無駄なリード文は無くてもOK。

なるべく時間をかけずに作っていきます。

ほとんど色を使わず、14ポイント以上の文字しか使わず、絞り込んだ情報量のみで60点の資料イメージを作ってみました。

このクオリティで十分です。短時間でできるなら完璧です。手の込んだ資料を2時間も3時間もかけて作るよりもはるかに優秀です。

まとめ

今回は社内資料について整理しました。

ご覧いただいて気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、実はいい資料って、この程度であればあまりパワポである必要ってないんですよね。。。

Amazonが長い間、社内の資料についてパワポを禁止し、ワードのみの運用にしていますが、ワードでちゃんと言いたいことをロジカルに伝えることで、十分社内検討としては成り立ちます。表も入れようと思えば入れれますし。

それも意識しつつ「どれだけ資料作成に時間を費やすのか?」についてちゃんと考えたいものです。

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